大英博物館所蔵 古代エジプト展 世界最長の死者の書も展示に

森アーツセンターセンターギャラリーで開催される「大英博物館所蔵 古代エジプト展」の内覧会に行ってきました。保存状態がいいので、いずれも色鮮やかな色彩が印象的。世界最長の死者の書も圧巻です。

世界最長、グリーンフィールド・パピルス

 

フウネルの「死者の書」口開けの儀式の場面
※古代エジプト展公式ホームページより転載

エジプトと言えば、四大文明の発祥の地の一つ。そびえ立つピラミッドや、ミイラ、黄金のマスクなど、なぜこれほどまでに広大な力を維持できたのか、高度な文明を発達させたことができたのか、遠く未知の世界へのロマンがつのります。今回、森アーツセンターで行われている「大英博物館 古代エジプト展」では、様々な「死者の書」や人型棺、ミイラ、装飾品など約180点が展示されています。なかでも、美しい色彩に目を奪われるのが、このフウネフェルの「死者の書」。制作されたのは、極彩色の挿絵がピークを迎えた第19王朝(紀元前1295〜1186年頃)に近いもの。死者が来世でも食事ができるようにする「口開けの儀式」が描かれています。くっきりとした輪郭線、側面からの平面性を強調した画面ですが、不思議な動きが感じられるのも面白い。

ベウエンムウトの人型棺

そして、死者のミイラが納められた人型棺。周囲には死者の書の呪文が書かれています。

足の側面にもビッシリ

すきまなくびっしりと絵や文字で覆われています。なんだか、死者に対する崇高な思いを感じます。

ミイラを作る時に内蔵などを入れるのに使われていた容器

こちらはミイラを作る際に、内蔵などを入れるために使われていた容器。そう言われなければ全く用途はわからない。動物神の姿が、なんとも愛らしいのですが……。

装身具

装身具も展示されています。どこか素朴でモダンな印象もあります。

グリーンフィールド・パピルスでヘリオポリスの天と地のはじまりを描いた場面

そして世界最長を誇る「グリーンフィード・パピレス」全体を一部屋まるまる使って行う展示はまさに圧巻。グリーンフィールド・パピレスは紀元前10世紀に作られたもの。全部で96葉の断片で成り立っています。すべてが本来の順番で展開されるのは、大英博物館以外では制作以来、初のこととなります。
この場面はヘリオポリスの天と地のはじまりを描いた場面で、他の「死者の書」にはほとんど出てくることがありません。中央の手足を大地につけた女性は、天の女神ヌウト。

オシリス神による審判の場面

こちらは、オシリス神による審判の場面。冥界への旅路のクライマックス。死者が生前に正しい行いをしていたかどうかの判決が下されます。天秤の右にのっているのは、死者の心臓。

冥界を抜けてたどりついたオシリス神の隠れ家

死者が冥界の旅を終えて行き着いたオシウス神の隠れ家。日本にも、冥界を辿る絵巻がよくあるので、比較をしてみるのも面白いかもしれないですね。「グリーンフィールド・パピレス」は黒い線で描かれていて、そのいききとした描写も美しいです。

書記官が使った木製パレット

書記官が使った木製のパレットなども展示されています。葦のペンが入れられていたようです。

子供ガイドにはキャラクタライズされた神々の姿が

会場には子供向けの解説もところどころに置かれています。キャラクタライズされた神々の姿が愛らしい。大人も、読んでいるとためになってわかりやすい。夏休みに向けて楽しく親子鑑賞もいいですね。

グッズもいろいろとそろっています。ミニチュアの彫像がかわいらしい。

エジプト美術の美しさ、古代ロマンに触れる、ぜひ訪ねられてはいかがでしょうか。

大英博物館 古代エジプト展会場入口の様子

大英博物館 古代エジプト展 Journey through the Afterlife: Ancient Egyptian Book of the Dead

  • 会期:2012年7月7日(土)~9月17日(月・祝) ※会期中無休
  • 会場:森アーツセンターギャラリー
  • 主催:大英博物館、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション、森アーツセンター
  • 後援:外務省、ブリティッシュ・カウンシル
  • 協賛:三菱商事、大伸社
  • 協力:日本航空
  • 機材協力:機材協力KOI

【巡回】2012年10月6日(土)~11月25日(日)福岡市美術館

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